WiMAXは新幹線で使えるのか?

WiMAXは新幹線で使える?

「新幹線でWiMAXは使えるの・・?」

出張や旅行で新幹線に乗るとき、WiMAXが使えるか気になりますよね。

結論から言うと新幹線でもWiMAXは利用できます。駅のホームやコンコースはもちろん、新幹線の車内でもWiMAXのエリア内なら利用可能です。

ただし、新幹線は山間部やトンネルを通ることが多く、繋がりにくいケースも。移動距離が長いので、対応エリアは広範囲を調べなければなりません。

WiMAXは多くの新幹線路線の主要駅や車内で利用可能ですが、区間によっては電波が弱くなる場所もあります。利用前に対応エリアをよく確認し、接続が不安定な場合は、プラスエリアモードに切り替えるなどの工夫をすると良いでしょう。

今回は新幹線でWiMAXを利用したい人に向けて、詳しいエリア検索の方法などを解説。WiMAXが繋がらないときの対処法や、WiMAX以外のWi-Fiサービスもご紹介します。

目次

新幹線でWiMAXは利用できるか

WiMAXは基本的に新幹線のエリア内であれば利用可能です。ただし、トンネルや山間部など電波状況が悪い区間では接続が不安定になることがあります。

新幹線の車内にはフリーWi-Fiサービスもありますが、利用者が多いと速度が遅くなるデメリットがあります。一方、WiMAXのプラスエリアモードを使えば、比較的安定した通信が可能です。

WiMAXの対応新幹線

WiMAXは以下の新幹線路線の主要駅で利用可能です。

  • 東北新幹線:東京駅~新青森駅の23駅
  • 上越新幹線:東京駅~新潟駅の12駅
  • 秋田新幹線:秋田駅
  • 山形新幹線:山形駅
  • 長野新幹線:東京駅~長野駅の11駅

これらの駅のコンコースやホームではWiMAXが問題なく接続できます。

東海道新幹線の利用状況

東海道新幹線では、WiMAXのプラスエリアモードを使えば、走行中でも比較的安定した通信が可能です。東京~新大阪間で検証したところ、プラスエリアモードであれば平均10Mbps以上の速度が出ていました。

ただし、トンネルが多い区間では電波が途切れがちになります。静岡~名古屋間などがその傾向にあります。

東北新幹線や北陸新幹線の利用状況

東北新幹線や北陸新幹線でもWiMAXのエリアは整備されていますが、山間部の区間ではまだ電波が届きにくい場所があります。乗車前後の駅で重要な通信は済ませておくのがおすすめです。

九州新幹線や山陽新幹線の利用状況

九州新幹線博多~鹿児島中央駅間は、au 4G LTEの回線が使えるプラスエリアモードであれば利用可能です。

一方、山陽新幹線の新大阪~博多間は、UQコミュニケーションズが提供する車内Wi-Fi「UQ Wi-Fiプレミアム」のSSIDは検出できるものの、サービス終了のため接続はできないようです。この区間はWiMAXの電波も非常に弱く、ほとんど圏外になってしまうため利用は厳しいと言えます。

WiMAXエリアの調べ方

WiMAXの対応エリアは公式サイトのサービスエリアマップのページからチェックできます。新幹線は時速数百kmで移動しており、同じ場所にとどまるわけではありません。

そのため、駅周辺だけでなく乗車駅から降車駅までの経路をたどって対応エリアを調べてみましょう。

エリア検索例:東京駅から名古屋駅に行く場合

例えば東京駅から東海道新幹線に乗車し、名古屋駅へ行くとしましょう。サービスエリアマップにて東京駅を住所してして検索してみます。

東京駅の検索
東京駅を住所指定

東京駅周辺の対応状況が表示されます。周辺一帯がWiMAX対応エリアになっているため、問題なく使えることが分かりますね。

東京駅周辺のWiMAXエリア
東京駅周辺はエリア内

ここから名古屋駅までの経路をたどり、WiMAXの対応エリアをチェック。新幹線の経路は青い太線で表示されるので分かりやすいですよ。

名古屋駅までの経路を調べる
名古屋駅までの経路をチェック

東京~名古屋間は、ほとんどの場所がWiMAXの対応エリアです。しかし、拡大してみると静岡県の一部エリアでは使えないことが分かります。

静岡の一部地域でエリア外
一部エリア外あり

この区間を走行中は、WiMAXが使えない可能性が高いことが事前にわかります。

接続が不安定な場所はプラスエリアモードで対応できる

プラスエリアモードは、WiMAX +5Gプランで利用できる有料オプションです。月額1,100円(税込)の追加料金がかかりますが、au 4G LTEの「プラチナバンド(700~800MHz帯)」の電波を利用できるようになります

LTEはWiMAX回線よりも対応エリアが広く、トンネル内でも電波が届きやすいのがメリットです。そのため、WiMAXを使えないエリアでも、LTEなら通信できる可能性あり。

例えば北陸新幹線は、富山県内でWiMAX回線が圏外になりやすいです。

WiMAXエリア外が続く区間
WiMAXエリア外が続く区間

しかし、LTE通信なら一気に通信エリアが広がります。

LTE回線なら圏内
LTE回線なら圏内

LTEでも圏外が全くないわけではありませんが、WiMAX回線だけ使うより圏外になる可能性がグッと減りますよ。

プラスエリアモードへの切り替えは、WiMAXルーターの設定から簡単に行えます。対応機種であれば、ボタン操作やアプリから通信モードを変更するだけで、すぐにプラスエリアモードが利用可能です

プラスエリアモードは30GBまでの制限があるので注意

プラスエリアモードで月間の通信量が30GBを超えると、当月末まで通信速度が送受信最大128kbpsに制限されるので注意が必要です

  • 月30GB以上使うと速度制限
  • 速度制限はWiMAX回線も対象

そのため、プラスエリアモードはWiMAX回線が繋がらないときだけ使い、動画視聴やゲームはなるべく控えることをおすすめします。

UQ Wi-Fiプレミアムは終了

以前はUQ WiMAXユーザー向けの特典として、新幹線車内などで利用できる無料Wi-Fiサービス「UQ Wi-Fiプレミアム」がありました。東海道新幹線N700系の車内(東京~新大阪区間)や、主要駅のコンコースなどで利用可能でした

また、カフェやコンビニ、ショッピングモールなど、全国のさまざまな施設が対象エリアでした。

しかし、UQ Wi-Fiプレミアムは2023年3月31日をもってサービスが終了することが発表されました。今後は自前のWiMAXルーターを使って通信する必要があります。

新幹線内では、JR東日本・JR東海・JR西日本が提供する無料Wi-Fi「Shinkansen Free Wi-Fi」も利用できますが、混雑時は速度が低下しやすいというデメリットがあります。移動中に安定した高速通信を確保するには、WiMAXのプラスエリアモードを活用するのがおすすめです。

ただし、トンネル内や山間部では電波が届きにくいので、エリアの特性を理解した上で賢く使いこなすことが大切ですね。

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新幹線でWiMAXを使用する際の基礎知識

新幹線の移動中にインターネットを利用したい場合、WiMAXは便利なモバイル通信サービスです。ただし、高速で移動する新幹線内では、WiMAXの接続状況に注意が必要です。

ここでは、新幹線でWiMAXを使う際の基本的な知識をまとめました。

車内でのWiMAX接続方法

新幹線の車内でWiMAXを接続するには、モバイルWi-Fiルーターの電源を入れ、SSIDとパスワードを入力してWi-Fi接続します。WiMAXエリア内であれば、自動的にインターネットに接続されます。

車内では電波状況が悪化しやすいため、窓際の席を選ぶと比較的安定した通信が可能です。

WiMAX端末の初期設定方法

WiMAX端末が届いたら、まず初期設定を行う必要があります。設定方法はモバイルルーターとホームルーターで若干異なりますが、どちらも簡単に行えます。

モバイルルーターの場合、SIMカードをWiMAX本体に差し込み、電源を入れるだけで設定完了です。SIMカードには向きがあるので、端末の案内表示に従って正しく挿入してください。金属部分に指が触れないよう注意が必要です。

WiMAXエリア内であれば自動的にインターネットに接続されます。

なお新幹線での利用には向きませんが、ホームルーターの場合は、付属のACアダプターとEthernetケーブルを接続し、電源を入れます。SSIDとパスワードは本体または同梱の設定シールに記載されているので、それを使ってWi-Fi接続します。

トンネル内では接続が不安定

新幹線がトンネルを通過する際は、WiMAXの電波が届きにくくなるため接続が不安定になります。特に山間部の長いトンネルでは、数分間も圏外になることがあります。

とくに、

  • 北海道新幹線
  • 東北新幹線
  • 北陸新幹線

は山間部を通ることが多いため、必然的にトンネルも多くなります。WiMAXはトンネルに入ると電波が遮断されてしまうため、接続が不安定になる可能性が高いです。

トンネルを抜けると自動的に再接続されますが、重要なWeb会議などは避けた方が無難でしょう。対応エリア内でもトンネル内はつながりにくいことを覚えておきましょう。

WiMAXの繋がりやすい場所と時間帯

WiMAXは、人口密度の高い都市部ほど基地局の数が多く、電波が安定しています。東京〜新大阪間の東海道新幹線や、東北新幹線の仙台〜大宮間などは比較的繋がりやすいエリアです。

また、昼間よりも夜間の方が回線が混雑しにくいので、夜の新幹線ではWiMAXが使いやすいでしょう。

電波の届きにくい区間と車両の特徴

山間部を走行する区間では、トンネルが多いだけでなく基地局の数も少ないため、WiMAXの電波が弱くなりがちです。北陸新幹線の長野〜金沢間、東北新幹線の那須塩原〜新青森間などは電波が届きにくい区間として知られています。

また、二階建て新幹線車両のE4系やE1系では、階段や機器室の位置によって車内アンテナからの電波が届きにくい座席があります。自由席を利用する際は、なるべく窓側の席を確保すると良いでしょう。

WiMAXのセキュリティ設定

WiMAXを利用する際は、セキュリティ設定にも気を配りましょう。特に新幹線のような公共の場では、第三者に通信を傍受されるリスクがあります。

WiMAXルーターの初期設定では、暗号化方式にWPA2-PSKが使われています。これは現時点で最も強固な暗号化方式の一つですが、古い端末の中にはWPA2-PSKに対応していないものもあります。

そのような端末と接続するには、WiMAXルーターの暗号化設定を「WPA/WPA2-PSK(TKIP/AES)」に変更する必要があります。変更は、クイック設定Webから行えます。ただし、セキュリティレベルが若干低下するので注意が必要です。

また、WiMAXルーターの「Wi-Fi暗号化強化」機能は、端末との互換性を優先してOFFにしておくのがおすすめです。この設定は、クイック設定Webの「拡張設定」メニューから変更できます。

セキュリティを高めるには、WiMAXルーターに接続する際のパスワードを定期的に変更するのも効果的です。パスワードは8文字以上の英数字を組み合わせ、推測されにくいものを設定しましょう。

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一部の新幹線では無料Wi-Fiサービスを利用できる

WiMAXではありませんが、一部の新幹線では無料Wi-Fi(公衆無線LAN)サービスを利用できます。

無料Wi-Fiサービスあり

  • 東海道/山陽/九州新幹線:Shinkansen Free Wi-Fi
  • 北陸新幹線(E7系/W7系):JR-WEST FREE Wi-Fi

東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線では「Shinkansen Free Wi-Fi」という無料Wi-Fiサービスが利用できます。

東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線では「JR-EAST FREE Wi-Fi」という無料Wi-Fiサービスが利用できます。

Shinkansen Free Wi-Fi

  • 車内にステッカーが掲出されている車両で利用可能
  • 東京〜鹿児島中央駅間で利用可能
  • メールアドレスまたはSNSアカウントによる認証が必要
  • 1回の接続時間は30分まで。1日に何度でも利用可能
  • 大規模災害時は登録なしで利用可能

JR-WEST FREE Wi-Fi

  • 「JR-EAST FREE Wi-Fi」ステッカーが掲出されている車両で利用可能
  • 北海道新幹線、東北新幹線、山形新幹線、秋田新幹線、上越新幹線、北陸新幹線(東京〜金沢間)で利用可能

注意点

  • 利用者数や端末の機種によって通信速度が遅くなることがある
  • トンネルや山間部など電波状況が悪い区間では接続が不安定になることがある
  • iPhoneの場合、接続までに時間がかかる場合がある
  • OSのアップデートやアプリのダウンロードなど大容量通信は制限される場合がある

メールアドレスまたはSNSアカウントでの登録が必要となる場合がありますが、利用料は無料です。WiMAXの電波が入らないときは、無料Wi-Fiサービスも試してみましょう。

ただし、無料Wi-Fiには以下の注意点があります。

  • セキュリティ上のリスクが高い
  • トンネルで繋がりにくい(WiMAXも同様)
  • 利用者が多いと通信速度が遅くなる

とくにセキュリティ上のリスクには注意しましょう。仕事でWi-Fiを使う方は、重要情報の流出リスクがあるため要注意です。

ウィルスセキュリティソフトを入れる、またはパスワードを入力しないなど対策を取りましょう。

まとめ

WiMAXは対応エリア内であれば新幹線でも問題なく利用可能です。新幹線に乗る前に、区間内の対応エリアをチェックしておくといいですよ。

ただし、新幹線は山間部やトンネルの中をよく走るため、圏外になるエリアも多いです。乗車前にWiMAXエリアマップをチェックし、接続が不安定になりやすい区間を把握しておくことをおすすめします。

どうしてもWiMAXが繋がらない時はプラスエリアモードや新幹線の無料Wi-Fiなども活用してみましょう。

また、セキュリティ設定を適切に行うことで、新幹線の移動中でもより安全で快適なインターネット通信が可能になります。電波状況の良い場所を選んで利用することも大切ですね。

なお、新幹線路線によっては無料Wi-Fiサービスが提供されています。利用の際は電波状況や接続時間の制限などに注意が必要ですが、移動中のインターネット利用には大変便利なサービスと言えるでしょう。

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この記事を書いた人

WiFiの先生はINEST株式会社が運営するWiFi・光回線・スマホ修理・ライブ配信アプリなどの情報を発信するメディアです。通信キャリア等へのソリューション支援を行ってきた経験を活かし、ユーザーのニーズを満たすコンテンツ作成を心がけています。

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