「OCN光が気になるけど、ぶっちゃけどうなの・・?」
OCN光はNTTグループの1つであるNTTコミュニケーションズが提供する光回線サービスです。OCNは日本を代表するフレッツ光のプロバイダとしても知られています。
OCN光はそんなOCNとフレッツ光の回線が1つになった光コラボサービスです。フレッツ光よりも月額料金が安く、同社の格安SIM「OCNモバイルONE」とのセット割もあります。
しかしながら気になるのが評判ですよね。特にデメリットについては気になるところ。
そこで今回はOCN光についてメリットはもちろんデメリットについても詳しく解説。どんな人が申し込むべきか鋭く評価していきます。
OCN光とは?(特徴・料金)
OCN光はフレッツ光回線を利用する光コラボサービスの1つです。大手プロバイダ「OCN」の運営で知られるNTTコミュニケーションズが手掛けています。
以下、詳しい料金プランです。
サービス概要
月額料金 | ファミリータイプ:5,610円 マンションタイプ:3,960円 |
---|---|
契約事務手数料 | 3,300円 |
最大通信速度 | 上り:1Gbps 下り:1Gbps |
契約期間 | 2年 |
違約金 | 11,000円 |
上記は、多くの方が加入する新規の2年契約料金です。2年契約だと、契約期間が2年間の自動更新になる代わりに月額料金が1,210円割引されます。
割引適用後の月額料金はファミリータイプ(戸建てタイプ)で5,610円、マンションタイプで3,960円です。OCN光はOCNがプロバイダも兼ねているため、別途プロバイダ料はかかりません。
評判・口コミから分かるOCN光のデメリット
- 解約費用がかかる場合がある
- 工事費が無料にならない
- 月額料金が安くはない
- ドコモ・au・ソフトバンクとのスマホセット割がない
月額料金が安くはない
OCN光はフレッツ光より安いものの、他の光回線と比べると月額料金は特別安くはありません。実際にファミリータイプ(戸建て)の月額料金を他の光回線と比較してみました。
料金比較
光回線 | 月額料金 (ファミリータイプ) |
---|---|
OCN光 | 5,610円 |
フレッツ光 | 6,270円 |
ドコモ光 | 5,720円 |
auひかり | 5,610円 |
ソフトバンク光 | 5,720円 |
NURO光 | 5,200円 |
ビッグローブ光 | 5,478円 |
eo光 | 5,448円 |
ご覧の通りフレッツ光や大手キャリア系と比べると安いのですが、一方でNURO光やeo光などOCN光より安い光回線もあります(ただし、この2社はエリアが全国ではない)。
最安値にこだわるなら、OCN光以外の光回線を検討したほうがいいかもしれません。
工事費が無料にならない
他の光回線では工事費が無料になるキャンペーンを実施していることが多いです。
しかし、OCN光ではそのようなキャンペーンは実施されておらず、ファミリータイプは2,200~19,800円、マンションタイプは2,200~16,500円の工事費がかかります。
金額に幅がありますが、これは自宅の通信環境(屋内配線の設置状況や派遣工事の必要性)によって変わるからです。
OCN光の工事費
ファミリー | マンション | |
---|---|---|
派遣工事あり (屋内配線を新設) | 19,800円 | 16,500円 |
派遣工事あり (屋内配線を新設しない) | 8,360円 | |
派遣工事なし | 2,200円 |
工事費が無料になる光回線と比べると費用が高くなるので注意しましょう。
工事費は分割払いが可能
仮に最大19,800円の工事がかかっても、一括で請求されることはないので安心してください。
分割払いの料金(工事費)
- 19,800円 → 分割990円✕20回
- 8,360円 → 分割418円✕20回
※工事費2,200円のときは一括請求
どうしても工事費無料を選びたいならNURO光
分割支払だと最大990円で収まるとはいえ、どうしてもOCN光の工事費が気になるなら他の光回線を検討しましょう。おすすめはNURO光です。
NURO光の工事費は4万円近くかかるため高額なのですが、工事費に対して同額の割引が自動適用されるため実質無料です。
3年契約の工事費
初月 | 2ヵ月目 | 3~37カ月 | |
---|---|---|---|
工事費 | – | 1,230円 | 1,222円 |
工事費割引 | – | -1,230円 | -1,222円 |
2年契約の工事費
初月 | 2ヵ月目 | 3~37カ月 | |
---|---|---|---|
工事費 | – | 1,841円 | 1,833円 |
工事費割引 | – | -1,841円 | -1,833円 |
3年契約の場合は、毎月の工事費は1,222円です。そして、同額の1,222円が同じ月に割り引きされます。
契約満了まで全額相殺はされませんが、光回線は一度開通する長期間使うのは当たり前。そう考えると、時間がかかっても高額な工事費がタダになるのは大変ありがたい仕組みです。
なお、引っ越しの際は割引期間が引き継がれるのでご安心を。
工事費無料に加えて今なら4,5000円キャッシュバックもあり↓
解約費用がかかる場合がある
OCN光を解約する際は解約金に注意してください。解約するタイミングによっては以下の3つの費用が同時にかかる可能性があります。
解約時の費用
- 2年自動更新型割引の違約金
- 工事費の残債
- OCN v6アルファの違約金 ※
※申し込み者のみ
月額料金が割引される2年自動更新型割引を利用する場合、契約は2年間の自動更新となります。
更新期間(契約から25ヶ月目と26ヶ月目)以外に解約する場合は、11,000円の違約金を支払わないといけません。
また、OCN光の工事費支払いで分割払いを選択した場合、完済するまでに解約すると残債を一括請求されます。OCN光の契約期間は2年(24ヶ月)ですが、工事費の支払いは30回です。
最初の更新月である25ヶ月目および26ヶ月目に解約すると違約金はかかりませんが、工事費の残債はかかります。
また、IPoE対応ルーターをレンタルできるOCN v6アルファオプションにも2年間の最低利用期間があり、最低利用期間内に解約すると8,000円の違約金を支払わないといけません。
OCN光の解約タイミングによっては2年自動更新型割引の違約金、OCN v6アルファの違約金、工事費の残債をまとめて請求されるため注意が必要です。
解約する際はOCNのマイページから違約金の有無を必ずチェックしてくださいね。
解約金の相場はまずまず安い
光回線の解約金は、高いサービス会社だと2万円近く発生します。OCN光は11,000円なので安いとは言えませんが、平均相場よりはお得です。
2年ごとに訪れる更新月に解約すれば、解約金が0円になるのも見逃せないメリットです。
ドコモ・au・ソフトバンクとのスマホセット割がない
OCN光は大手キャリアとのスマホセット割がありません。セット割が適用されるのはOCNモバイルONEのみです。
ドコモ・au・ソフトバンクとのセット割は用意されていないので注意してください。現在大手キャリアを利用している方は、以下の光回線を選ぶとセット割が適用されます。
主なスマホセット割(キャリア)
スマホセット割は時代遅れ?
以前は、ドコモ・au・ソフトバンクとのスマホセット割がないことは致命的でしたが、格安SIMが主流になりつつある今はあまり気にしなくていいデメリットとなっています。
キャリアユーザーの方は、スマホセット割を狙うより格安プランであるahamo(ドコモ)・povo(au)・LINEMO(ソフトバンク)に乗り換えたほうがいいでしょう。
ahamo・povo・LINEMOに光回線とのスマホセット割はありませんが、月額料金はセット割適用時より安くなります。
評判・口コミから分かるOCN光のメリット
- IPoE(IPv4 over IPv6)に標準対応
- フレッツ光より安い
- OCNモバイルONEのセット割がある
- 初回サポートが無料
IPoE(IPv4 over IPv6)に標準対応
OCN光は次世代のインターネット接続方式「IPoE(IPv4 over IPv6)」に標準対応しています。IPoEは従来のPPPoE方式よりも混雑しにくいため、通信速度が安定するのがメリットです。
IPoE接続のイメージ
光回線によってはIPoEを利用するためには別途オプション申し込みが必要なことがあります。ですが、OCN光はIPoEに標準で対応しています。
そのため、契約したらすぐにIPoE方式で接続できますよ。
IPoE対応ルーターは4000円程度で購入できる
OCN光のIPoEを利用するにはOCNバーチャルコネクトサービス対応のルーターが必要です。詳細はこちらのページからチェックできます。
IPoE対応ルーターですが、BUFFALOやIODATAなど市販のルーターが多く対応しており、安い製品なら4000円程度で購入可能です。
支払いは一度きりで、Amazonなどで注文できます(IPoEやIPv6対応ルーターで検索すればたくさんヒットする)。
IPoE対応ルーター(出典元)
無線LAN(Wi-Fi通信)を利用するなら、どのみちルーターの導入が必要です。せっかくならIPoE対応ルーターにして、無線LANに加えてIPv6による高速通信も実現させてしまいましょう。
なお、OCN光では月額550円でOCN光のIPoE対応ルーターをレンタルできるオプション「OCN V6アルファ」も利用可能です。
OCN V6アルファにはセキュリティサービスと訪問・遠隔サポートも付帯しています。
対応ルーターを持っていない人で、設定などもまとめてやって欲しい人はOCN V6アルファを検討しましょう。
それ以外の方は、自前のルーターを使ったほうが安上がりなので、オプションは不要です。
IPv6接続なら平均300Mbps以上を期待できる
OCN光のIPoE(IPv4 over IPv6)によりIPv6接続が可能となります。IPv6接続時の通信速度ですが、平均で300Mbps以上は期待できます。
無線接続時でも、速ければ200Mbps超えが実現するほどの高速通信です。
データ参照:みんなのネット回線速度
IPoE接続の平均速度
- ダウンロード:344.8Mbps
- アップロード:216.38Mbps
※口コミ総数7953件
300Mbps以上となれば動画再生やテレワークなどの用途はもちろん、データ容量の大きいオンラインゲームや株やFXのトレードにも利用できます。
eスポーツや遅延無しでライブ配信を行いたい方にも向いていますよ。
フレッツ光より安い
OCN光はフレッツ光よりも月額料金が安いです。実際に料金を比較してみましょう。
フレッツ光と料金比較
ファミリータイプ | マンションタイプ | |
---|---|---|
OCN光 | 5,610円 | 3,960円 |
フレッツ光 | 6,270円(東日本) 5,830円(西日本) ※別途プロバイダ料あり | 4,345円(東日本) 4,565円(西日本) ※別途プロバイダ料あり |
OCN光 with フレッツ | 6,710円 | 4,565~5,390円 |
ご覧の通り、フレッツ光は月額料金が高額です。さらにプロバイダ料もかかるため、さらに高額となります。
一方で、プロバイダ一体型のOCN光は料金体系がシンプルで、フレッツ光よりも随分と安いです。フレッツ光とOCN光は同じ回線を使用するので、どちらか選ぶなら確実にOCN光ですね。
また、OCNがプロバイダとなるOCN光 with フレッツと比べても、OCN光が500~1,000円ほど安いです。OCN光 with フレッツも選んではいけません。
OCNモバイルONEのセット割がある
OCN光と格安SIM「OCNモバイルONE」をセットで利用するとOCN光モバイル割が適用。OCNモバイルONEの月額料金が1回線につき220円割引されます。
OCN光モバイル割
OCN光モバイル割は最大5回線まで適用OK。家族5人なら毎月1,000円の割引です。
すでにOCNモバイルONEを利用しているなら、ネットもOCN光にするのがおすすめですよ。
OCNモバイルONEはセット割に関係なく非常におすすめ
ちなみに、OCNモバイルONEはOCN光モバイル割があってもなくても非常におすすめできる格安SIMです。理由としては、
- ドコモ回線系の格安SIMで最速
- 全格安SIMで月額料金が最安級
- 全格安SIMで端末代金が最安
- ドコモ端末ならSIM差し替えだけで乗り換えられる
だからです。安さと速さの両方を備えているのが大きな強みです。
月額550円から契約可能で、端末代金も他社と比べて半額ほどの安さとなっています。
OCNモバイルONEの料金プラン
データ容量 | 月額料金 |
---|---|
500MB | 550円 |
1GB | 770円 |
3GB | 990円 |
6GB | 1,320円 |
10GB | 1,760円 |
初回サポートが無料
OCN光では申し込み者向けの訪問サポート「OCN開通とことんサポート」を実施しています。
OCN開通とことんサポート
サポート内容はインターネット接続やルーター・ブラウザ・メールの設定、OCNドットフォンの設定です。他社なら3,000円ほどかかる設定サポートを初回に限り無料で代行してくれます。
インターネット設定に詳しくない人でも安心ですね。
サポート料金
メニュー | 作業内容 | 初回 | 通常 |
---|---|---|---|
インターネット接続設定 (有線) | ・インターネット接続 ・モデム、ルーター、スプリッタの設定 ・ブラウザー設定(Internet Explorer、Edge) ・メール設定(OCNメール、Outlook、Windows 8.1/10メールアプリ) ・メールアドレス変更 | 0円 | 3,300円 |
OCNドットフォン/OCNドットフォン300 接続設定 | モデム、ルーターなどの設定 | 3,300円 | |
ひかりTV接続設定 | ひかりTVサービスのチューナーとテレビとの接続設定 | 3,190円 | |
訪問基本料金 | 訪問時の基本料 | 5,500円 |
【総合評価】OCN光がおすすめな人とは?
ここまでのメリット・デメリットをまとめると、OCN光がおすすめなのは以下の人に当てはまります。
おすすめな人
- オプション料金無しでIPv6接続を使いたい
- 安定した通信でテレワークやオンラインゲームを行いたい
- フレッツ光より安い光回線サービスを探している
- プロバイダ一体型の分かりやすい料金体系がいい
- 毎月1,100円割引となる2年契約を希望する
- OCNモバイルONEとのセット割を適用したい
- 初期設定のとき訪問サポートを利用したい
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全体的に、OCN光は安さと速さのバランスが整っている優秀な光回線サービスです。
プロバイダ一体型なので料金体系が分かりやすく、全国区の光回線サービスとしてはしっかりと安さを実現できています。2年契約なら、毎月1,100円割引になるのも嬉しいポイント。
更新月以外の解約は解約金がかかりますが、光回線サービスとしてはまずまず安い11,000円の設定なのも良心的で高評価です。
通信速度に関しては、IPoEがオプション料金無しで利用できるため、回線混雑を緩和するIPv6接続が使えます。
こちら、速いだけでなく安定度も高いため、ビデオ会議やラグの許されないFPS系ゲームでも活躍しますよ。
その他、OCNモバイルONEユーザーの方や初期設定が不安な方もOCN光が向いています。
OCN光の開通までの流れ
OCN光の申し込みから開通までの流れをまとめました。
開通までの流れ
- 公式サイトからOCN光に申し込む
- 各種書類の送付する
- 開通工事に立ち会う(新規の場合)
※フレッツ光から乗り換える場合は転用承諾番号を取得する
OCN光の申込みはとてもシンプルです。公式サイトにアクセスして、必要事項を入力すれば申し込みは完了します。
全国をカバーしているフレッツ光回線なので、基本的には誰でもエリア内です。
申込み時にエリア確認できるので、そちらでOCN光を利用できる地域であることを確認してください。
申込み途中にエリア検索できる
新規申し込みの方は開通工事が必要です。申し込み後にNTTコミュニケーションズから連絡があるので、工事日を調整しましょう。
工事が完了すればOCN光が開通します。
フレッツ光から乗り換えるなら転用承諾番号を取得しておく
フレッツ光から乗り換える方は、OCN光を申し込む前に転用承諾番号を取得しましょう。フレッツ光のマイページまたは電話で取得可能です。
転用承諾番号の取得先(フレッツ光からの乗り換え)
- 東日本:0120-140-202
- 西日本:0120-553-104
※9:00~17:00、年中無休
転用承諾番号を申請する際は以下の情報が必要なので、あらかじめ控えておいてください。
転用承諾番号の取得に必要なもの
- フレッツ光のお客さまIDまたはひかり電話番号
- フレッツ光の契約者名
- フレッツ光の利用場所住所
- フレッツ光利用料金の支払い方法および関連情報
転用の場合は開通工事が不要なので、申し込みが終われば基本的な手続きは完了です。書類が届いたら接続設定をしてOCN光を利用開始できます。
OCN光 withフレッツとの違い
OCNはOCN光以外にも「OCN光 with フレッツ」というサービスを展開しています。すでに契約している人もいるかもしれませんね。
名前がよく似ていますが、サービス内容は異なります。
両者の違い
- OCN光 with フレッツ:フレッツ光(NTT)と契約し、プロバイダとしてOCNを選ぶ
- OCN光:回線もプロバイダもOCNと契約(フレッツ光回線を利用した光コラボ)
OCN光とOCN光 with フレッツの違いを簡単に言うと契約先が異なります。OCN光 with フレッツの契約先はフレッツ光(NTT)です。
インターネット回線としてフレッツ光を契約し、プロバイダとしてOCNを選びます。
一方、OCN光はフレッツ光回線を利用する光コラボです。回線はフレッツ光と同じですが、回線もプロバイダもOCNと契約します。
フレッツ光を提供するNTTとは直接契約しません。
どちらもフレッツ光の回線を利用するので、通信速度にそこまで大きな違いはありません。しかし、回線とプロバイダの契約先が同じになるOCN光の方が手続きは楽になります。
その他、月額料金もOCN光の方が安いので、どちらか迷った場合はOCN光 with フレッツを選ばずOCN光を選択しましょう。
料金比較
- OCN光:戸建て(5,610円)・マンション(3,960円)
- OCN光 with フレッツ:戸建て(6,710円)・マンション(4,565~5,390円)
※両者の回線は同じ
まとめ
OCN光はフレッツ光より月額料金が安く、IPoEに標準対応しています。IPv6接続なら、平均300Mbpsほどの良好な通信速度が期待できますよ。
料金が最安ではないのがデメリットですが、サービス品質を取るならOCN光は十分に契約する価値があるでしょう。最後に、メリット・デメリットを以下にまとめておきますね。
- IPoE(IPv4 over IPv6)に標準対応
- フレッツ光より安い
- OCNモバイルONEのセット割がある
- 初回サポートが無料
- 解約費用がかかる場合がある
- 工事費が無料にならない
- 月額料金が安くはない
- ドコモ・au・ソフトバンクとのスマホセット割がない